となりの生き物

綿毛をまとうハハコグサ

ハハコグサ

道端やコンクリートの割れ目に咲く丈夫な植物、ハハコグサをご紹介します。

ハハコグサは一般には雑草の一種かと思いますが、花はやさしい黄色、葉はクリーム色がかった緑色をしてとてもやさしい印象の植物です。
暖かい地方だと一年中見ることが出来るのでご存じの方も多いかもしれません。

ハハコグサは春の七草のひとつで食べられる植物です。春の風を感じながら一緒に探してみませんか?

ハハコグサ

植物界
被子植物
キク目
キク科
ハハコグサ属

ハハコグサの特徴と生態

ハハコグサは、なんとなく名前から親しみを感じさせます。
昔から人々の近くに生え、多くの俳句や短歌に歌われてきました。

ハハコグサの最大の特徴は、全身を覆うふわふわの綿毛です。
ハハコグサの全体に綿毛がついているので全体が白っぽく、日が当たれば輝いて見えます。
綿毛はふわっとしていているので、思わず触れたくなる衝動に駆られます。そっと葉っぱを撫でれば、きっとその優しい感触に心が癒されるでしょう。

ハハコグサの花は一番先端の黄色い所です。花っぽさが全くありませんがここが花です。
花の部分をよーく見てみると5mmくらいの黄色いつぶつぶが並んでいます。このつぶつぶをさらに良く見ると2種類あるのがわかります。一つは種をつくることが出来る雌の花ともう一つは種と花粉をつくることのできる両性をもつ花に分かれています。

ハハコグサの新芽は春の七草の一つに入っていて春の味覚としても知られています。ビタミンなミネラルがが豊富に含まれているので、おひたしや天ぷらなどにしてもよいですし、細かく刻んで生地に練りこめば春の香りを楽しむことが出来ます。

またハハコグサは薬用としても利用されています。
ハハコグサを乾燥させたものは生薬でソキクソウ(鼠麹草)と呼ばれています。ソキクソウをお茶にして飲むと、のどの腫れに有効とされ、他に利尿作用がありむくみの軽減に効果があると言われています。

ハハコグサは道端のどこにでも生えることが出来る強い植物です。
春が来たらぜひ探してみてください。

参考文献

明日出会える雑草の花 高橋修
原色日本植物図鑑 保育社
小学館の図鑑 植物 小学館
ハハコグサ - Wikipedia

おすすめの記事

-となりの生き物