となりの生き物

衝撃のギャップ!可愛い「さいみ」は触るとゴワゴワ岩マット

さいみ

あなたは海に行きますか?
海はひろびろとしていて、潮風が心地よく、遠くに島や行きかう船が見えたりすると、とっても楽しいですよね?

ここではそんな海岸に住んでいる「さいみ」という海藻についてご紹介します。
「さいみ」の面白い特徴から、楽しい観察ポイントを解説します。

ぜひ不思議な海藻の世界をのぞいてみませんか?

棘のように生えているのが「さいみ」 緑色のはアオサの仲間

岩の上一面に生える「さいみ」

海に行ったら足元に注意して、波打ち際に転がっている岩場を覗いてみてください。
本州の太平洋側なら絨毯のように広がる「さいみ」が観察できるかもしれません。

「さいみ」は、「細美」または「細美布」と書くのですが、広辞苑によると「細美」とは目の粗い布を指します。手触りのゴワゴワした海藻の「さいみ」にはピッタリな名前なんです。

「さいみ」はゴワゴワした布と一緒にされてしまいましたが、名前が「さいみ」というかわいらしく、親しみやすい名前を付けてもらえたのが良かったです。

さいみの特徴

さいみにはこんな特徴があります。

  • 体は3センチくらいの小さくて丸い円柱状
  • 茎のような体は、二股に枝分かれをしながら小枝がでています
  • 岩の上に群生してマット状に広がります
  • 海水にぬれていると薄い褐色で潮が引いて乾燥すると真っ黒に変化します

さいみは波打ち際に生えています。
潮が引くと海水から顔を出すので、観察しやすくなります。

マットのように広がる「さいみ」をよく見ると、細い棒がお互いに絡まり合っているのが分かります。絡まった枝はとても硬く踏んずけてもびくともしません。
また、潮が引いてしばらくすると細い枝は乾燥して真っ黒になって、まるで黒いじゅうたんのようになります。

この乾燥に強く丈夫なのが「さいみ」の大きな特徴です。

さいみの観察のポイント

波打ち際で海藻を観察するのは、海の多様性を身近に感じられる楽しい体験です。
安全に、そしてより深く観察するためのポイントをいくつかご紹介します。

1. 安全第一で!

  • 天気と潮の満ち引きを確認
    干潮時が観察のベストタイミングです。
    満潮時には観察を終わらせるようにしましょう。
    波が高い日や悪天候の日は危険なので避けます。
  • 足元に注意
    岩場は岩ノリがついていたりしてとても滑りやすいので、滑りにくい靴を履きましょう。
  • 紫外線対策
    日差しが強い日は、帽子や日焼け止めを忘れずに。

2. 時間帯と場所を選ぶ

  • 干潮時
    海水が引くと、普段海中に隠れている海藻を観察しやすくなります。
    潮見表などを参考に、干潮の時間帯を調べてから行きましょう。
  • 多様な環境
    同じ海岸でも、砂浜、岩場、転石帯など、環境によって見られる海藻の種類が異なります。
    色々な場所を観察するとより理解が深まります。
  • 潮だまり
    干潮時にできる潮だまりは、小さな海の生き物と一緒に、様々な海藻をじっくり観察できる絶好のスポットです。

3. 観察のポイント

  • 全体を見る
    まずは海藻全体の形や色、大きさを観察しましょう。
  • 細部を見る
    葉(葉状体)、茎(柄)、根(仮根)などの部分を観察し、特徴的な模様や構造がないか見てみましょう。ルーペなどがあると、より詳しく観察できます。
  • 触ってみる
    種類によって、柔らかいもの、硬いもの、ぬるぬるしたものなど、様々な質感があります。
    ただし、刺激のある海藻もあるので、むやみに触らないようにしましょう。
  • 生えている場所
    どんな場所に、どのように生えているのか(岩の表面、他の海藻の上など)を観察しましょう。
  • 色々な種類を見つける
    同じ場所でも、様々な形や色の海藻が見つかるはずです。図鑑などがあれば、名前を調べるのも楽しいでしょう。

4. 持ち物

  • 滑りにくい靴
  • 帽子
  • 日焼け止め
  • タオル
  • 飲み物
  • カメラ:防水カメラがあると記録として残せ、後で見返すことができます。
  • ルーペ:細部を観察するのに役立ちます。
  • 図鑑:海藻の名前を調べるのに便利です。
  • ビニール袋:観察した海藻を少しだけ持ち帰りたい場合に(採取が許可されている場所で、必要最低限にしましょう)。

5. 環境への配慮

  • 海藻を持ち帰る際は、必要最小限にとどめ、採取が禁止されていないか確認しましょう。
  • ゴミは必ず持ち帰りましょう。
  • 観察場所の環境を壊さないように注意しましょう。

これらのポイントを参考に、波打ち際の海藻観察をぜひ楽しんでください。
きっと新しい発見があるはずです。

参考文献

アンフェルティオプシス属 (bishopmuseum.org)

ネイチャーウォッチングガイドブック海藻 日本で見られる388種の生態写真+おしば標本 誠文堂新光社

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