あなたは、まだ風が強い2月の海岸へ行ったことがありますか?
「そんな寒い時に海へ行っても風が冷たいだけで面白くない・・・」
もしかしたらそんなふうに思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも、お正月を過ぎれば日本の豊かな海岸線には、私たちの知らない小さな生命が数多く息づいています。
1. 磯の片隅にひっそりと暮らす、知られざる貝

そんな早春の海岸にカラマツガイは、磯の岩場にひっそりと張り付いて活動を始めます。
カラマツガイは、一見するとごく普通のカサガイのように見えます。
大きさは、殻の長さは2cmくらい、殻の高さは約0.7cmくらいの小さな貝で、黄褐色の殻には白い放射状の筋が広がって、成長線と交わって布目のような繊細な模様を織りなしています。
北海道から九州にかけての岩礁の潮間帯、特に潮が引いたばかりの岩場に生息していますが、食用ではないため、多くの人々にとってなじみがないかもしれません。
けれど、この目立たない小さな貝は、私たちが何となく想像するような「海の貝=エラ呼吸」という常識を根底から覆す、驚くべき秘密が隠されています。
実はカラマツガイは、海の生き物なのに、陸上の動物と同じように「肺」を使って空気呼吸を行うのです。これは、生物学的にとても興味深く、地球上の生命の多様性と進化の奥深さを物語っています。
ここでは、この小さな貝がどのようにして海で肺呼吸を可能にしているのか、その驚くべき呼吸のメカニズムと、潮間帯という過酷な環境への適応戦略を深掘りします。
さらに、見かけは全く異なる私たち人間と、カラマツガイの肺が持つ意外な構造的・機能的共通点を探り、生命の多様性と進化の奥深さに迫ります。
カラマツガイの物語を通じて、身近な自然に潜む計り知れない生命の不思議と、私たち自身の体との意外な繋がりを感じましょう!
2. カラマツガイのプロフィール:笠の形をした「有肺類」
カラマツガイ(学名:Siphonaria japonica)は、その笠のような外見からカサガイ類と混同されがちですが、分類学的には全く異なるグループに属し、陸生貝の代表であるカタツムリやナメクジと同じ「有肺類(Pulmonata)」の仲間です。
この「有肺類」という名称は、ラテン語で「肺」を意味する「pulmo」に由来しています。このグループの特徴は、外套膜と体の間「外套腔(がいとうこう)」と呼ばれる部分「肺嚢(pulmonary sac)」を使って空気呼吸を行うことにちなんでいます。
この分類学は、生物の多様性が表面的な形態だけで判断できないこと、また進化の過程で形態が収斂したり、機能が変化したりする複雑さを表わしています。
カラマツガイは、北海道南部から九州、台湾などの温帯から熱帯の潮間帯の岩の間で生活しています。
カラマツガイの殻は、平たい笠状で、殻長・殻径ともに約2cm、殻高約0.7cmと小型です。殻の表面は黄褐色で、白い放射状の肋が特徴的で、肋の間は黒みを帯び、成長線と交わって布目のような模様を形成します。この放射肋のギザギザが、和名の「カラマツガイ(落葉松貝)」の由来とも言われています。

注目したいのは、カラマツガイの貝殻が「左右対称ではない」という点です。
これは、殻の右前方に「呼吸孔」と呼ばれる空気を取り入れるための開口部があるためで、この部分の放射肋が太く突出していることで、殻の形状が非対称になります。呼吸孔が開く部分では、貝殻筋が途切れてC字型の筋痕が見られることも特徴です。
彼らは大抵、海の水があたりにくい潮間帯上部で生活していて、潮汐リズムに合わせて独特の行動を示します。彼らは乾燥に強く、海水に浸かっていなくても活発に動けます。
ちなみに、ほとんどの海の生物が干潮になると、体の乾燥を避けるためほとんど動きません。
そしてさらに面白いのが、彼らは自分の「好きな岩の隙間」と言うものを持っていることです。
どういうことかと言うと、カラマツガイはお腹がすくと自分の居場所から20㎝から30㎝ほど移動して海藻を食べます。そして食事が終わると、また「自分の好きな岩の隙間」に戻ることができます。
カラマツガイが、潮間帯という環境で成功している理由は、肺を使った呼吸、また決まった場所に変えることのできる行動などが深く関わっています。潮間帯は、潮の満ち引きによって水没と露出が繰り返される、乾燥、温度変化、波浪といった極めて厳しい環境ストレスに晒される場所です。そのような場所で、肺呼吸ができれば、乾燥に耐えることができて非常に有利です。
さらに、干潮時に活動できれば、他のエラ呼吸をする貝たちが休む時間に、餌(藻類)を独占できます。これは資源競争においてカラマツガイが優位に立つことができます。
カラマツガイの肺呼吸能力は、単なる生理的特徴だけではなく、彼らが潮間帯という特定の環境で成功し、独自の生態的地位を確立するための、とても重要な適応戦略でした。
3. 海で息をする「肺」:カラマツガイの驚くべき呼吸システム
カラマツガイは、陸生貝のカタツムリと同じ「有肺類」に分類され、その名の通り「肺」を使って空気呼吸を行います。
カラマツガイの「肺」は、体の右側にある「外套腔」という空洞が特殊化した「肺嚢(pulmonary sac)」と呼ばれる器官にあります。
空気は、貝殻の右前方に開いている「呼吸孔(pneumostome)」からこの肺嚢に取り込まれます。肺嚢の内壁には血管が密に分布しており、ここで空気中の酸素と二酸化炭素のガス交換が効率的に行われます。陸生カタツムリの呼吸孔は、脱水状態になると閉鎖頻度が増すなど、環境に応じて空気の取り入れを調節する機能を持つことが知られ、カラマツガイも同じようなの生理的調節を行っている可能性があります。

カラマツガイの呼吸システムが特にユニークなのは、肺呼吸を行う一方で、二次的な「鰓(えら)」も備えている点です。このため、彼らは「水中でも水上でも呼吸ができる両生類的な」能力を持つ稀有な存在なのです。
カラマツガイが水中にいる際には、鰓の繊毛が水流を作り出し、その水流から水中の酸素を取り込みます。これにより、潮が満ちて水没している間も効率的に酸素を得ることができます。
この「肺と鰓の二刀流」は、カラマツガイの祖先が陸上進出の過程で肺を獲得した有肺類であるにもかかわらず、再び水際環境へと戻り、陸上での適応器官である「肺」を維持しつつ、水生環境に適応するための「鰓の機能を発達させた」というユニークな進化経路を辿ったことを示唆しています。
これは、進化が必ずしも直線的ではなく、環境の変化に応じて既存の構造を再利用したり、新たな機能を付加したりする「柔軟性」と「適応力」に富んでいることを示しています。完全に鰓呼吸に戻るのではなく、肺呼吸を保持しつつ鰓を「再獲得」した点は、進化の「リサイクル」戦略の好例で、生物が過去の適応を完全に捨て去ることなく、それを新たな環境に適応させる巧妙さを示しています。
この「肺と鰓の二刀流」は、潮間帯という極めて変動の激しい環境において、カラマツガイに決定的な生存優位性をもたらしています。干潮時の空気中での活動と、満潮時の水中での活動の両方を可能にすることで、他の生物が利用できない資源や時間帯を最大限に活用し、独自の生態的地位を確立しているのです。
潮間帯は、乾燥、極端な温度変化、強い波浪、塩分濃度の変動など、生物にとって非常に厳しい環境です。カラマツガイは、これらのストレスを乗り越えるために、呼吸システム以外にも様々な生理的・行動的適応を進化させてきました。
カラマツガイの親戚のSiphonarioideaと言う種類の貝は、長時間空気にさらされると、代謝率を意図的に低下させることができます。心拍数が通常の50bpmから約20bpmにまで減少させ、肺の開口部も閉じます。この代謝低下状態は最大72時間継続可能で、再び水中に浸されるまで続くため、乾燥や高温下でのエネルギー消費を最小限に抑えることができます。また、外套膜にある多数の腺から、白く粘着性のある酸性の粘液を分泌します。この粘液は魚類に対して毒性を持つことがあり、捕食者から身を守る防御機構としても機能します。
そのため、カラマツガイも同じような代謝を持っていると考えられます。
Siphonarioidea
4. 見かけは違えど、同じ「肺」:私たち人間との共通点
私たち人間もカラマツガイも、地球上の生命が活動するためのエネルギーを得る上で不可欠な「ガス交換」を行っています。
肺の主要な機能は、空気と血液の間でこのガス交換を効率的に促進することです。カラマツガイの肺嚢も同様に、その内壁には血管が密に分布した組織が発達していて、空気を取り入れることで効率的なガス交換を可能にしています。
カラマツガイと私たち人間は、分類学的に非常に遠いグループに属していますが、空気呼吸のための「肺」という器官を持ち、その基本的な構造と機能に共通点が見られます。
カラマツガイの肺と人間の肺の構造的・機能的共通点
特徴 | カラマツガイの肺 | 人間の肺 |
空気取り入れ口 | 貝殻の右前方に開く「呼吸孔(pneumostome)」 | 口や鼻から始まり気管へと続く気道 |
ガス交換器官 | 外套腔が特殊化した「肺嚢(pulmonary sac)」 | 無数の「肺胞」が集まった「肺」 |
内部構造 | 肺嚢内壁に密に分布する血管網 | 肺胞を覆う広大な毛細血管網 |
ガス交換面 | 空気と血液を隔てる薄い膜 | 肺胞と毛細血管を隔てる極めて薄い膜(0.2~0.6μm) |
機能原理 | 拡散による酸素と二酸化炭素の交換 | 拡散による酸素と二酸化炭素の交換 |
この共通性は、異なる生物群が、特定の環境(空気中での効率的なガス交換)に適応するために、独立して類似した機能を持つ器官を進化させた「収斂進化(convergent evolution)」の典型的な例です。
これは、生命が直面する物理的・化学的制約(例:ガス交換効率の最大化、薄い膜の必要性)に対して、進化が辿り着く最適な解決策が限られていることを表しています。
人間の肺胞は、ガス交換効率を最大化するために、極めて薄い細胞層(I型肺胞上皮細胞が70%を占め、厚さ0.2~0.6μm)と、広大な総表面積(約85m²)を持つように設計されています。ガス交換は「拡散」によって行われ、その効率はガス交換膜の表面積の増加と膜厚の減少に比例するというフィックの法則に従います。
カラマツガイの肺嚢も、空気呼吸を効率的に行うためには、同様に血管が密に分布し、ガス交換面が薄く、十分な表面積を持つ構造になっていると推測されます。
つまり、表面積の最大化と膜厚の最小化という設計原則は、地球上の多様な生物の呼吸器系において普遍的に見られる最適化戦略であり、カラマツガイの肺もこの原則に従っています。
私たちと貝は、見かけは全く違いますが、私たちと同じ構造をもっていることは、単なる偶然の一致ではなく、進化の普遍的な法則によってもたらされたのです。
生物学の奥深さと、地球上の多様な生命が共有する精巧なデザインには驚かされることばかりです。
5. 進化の旅路:陸から海へ、そして再び水際へ
有肺類は、軟体動物の腹足綱(巻貝の仲間)の中で、元々は水生生活を送っていた祖先から進化し、陸上環境に適応する過程で鰓を失い、代わりに外套腔を「肺」として発達させたグループです。
これは、水中の酸素が不足する環境や、新たな陸上生息地への進出という選択圧に応じた、画期的な進化でした。肺の進化については、チャールズ・ダーウィンが魚の「浮袋」から肺ができたという説を提唱したことが有名です。
しかし、近年の研究では、酸素の少ない淡水環境で肺呼吸を始めた魚が海に戻り、不要になった肺が浮袋に進化したという逆の進化経路も見つかっていて、生命の進化の道のりが多様であることを物語っています。いずれにせよ、肺の獲得は、水生から陸生への移行と深く関連する重要なイベントでした。
カラマツガイの進化は、有肺類が陸上で肺を獲得したという一般的な歴史から一歩踏み込んだ、さらにユニークなものです。彼らは、陸上生活に適応して肺呼吸能力を身につけた有肺類のグループから、再び「水際」環境へと戻ってきた、いわば「水中回帰」を果たした稀有な存在なのです。
この水中回帰の過程で、カラマツガイは陸上での適応器官である肺呼吸能力を保持しつつ、水際での生活に再適応するために、二次的な「鰓(えら)の機能を発達させた」と考えられています。これにより、彼らは空気中でも水中でも呼吸できる「両生類的」な能力を獲得し、潮の満ち引きによって環境が劇的に変化する潮間帯というニッチで繁栄することが可能になりました。
このカラマツガイ例は、進化が必ずしも一方通行ではないこと、つまり特定の環境への適応が、その後の環境変化に対して新たな適応(水中回帰)を可能にする基盤となりうることを示しています。
特に、陸上での適応器官である「肺」が、水中環境での生存にも役立つ形で「ハイブリッド化」された点は、進化の巧妙さと柔軟性を象徴しています。生物の進化は、過去の適応を完全に捨て去るのではなく、それを「再利用」したり、新たな機能を「付加」したりすることで、より複雑で多様な生命の形を生み出すという、進化のメカニズムの奥深さを私たちに教えてくれます。
カラマツガイの辿った進化の旅路は、私たち人間にとってより身近な哺乳類である「クジラ」の進化と、驚くべき共通点を持っています。クジラもまた、元々は陸上で生活していた哺乳類の祖先から、再び海へと戻り、水生生活に適応した「水中回帰」の代表例です。
クジラは、海に戻った後も肺呼吸を維持し、長時間の潜水に耐えるために、一度の呼吸で大量の空気を入れ替えたり、筋肉中に酸素を貯蔵するミオグロビンというタンパク質を多く持つようになったりするなど、独自の適応を進化させてきました。
分類学的に全く異なる軟体動物のカラマツガイと哺乳類のクジラが、それぞれ独立して「陸から水へ戻る」という進化の道を選び、その過程で肺呼吸を維持しつつ、水生環境に適応したことは、進化の驚くべき多様性と、特定の環境圧に対する収斂的な解決策の存在を強く示唆しています。これは、生命が環境に適応するために、いかに柔軟で巧妙な戦略を用いるかを示す、感動的な物語と言えるでしょう。
カラマツガイは、潮の満ち引きによって水没と露出が繰り返される、乾燥、温度変化、波浪といった極めて変動の激しい潮間帯に生息しています。
この過酷な環境に適応するため、カラマツガイは肺と鰓の併用、代謝率の低下、帰家習性、粘液分泌など、多岐にわたる生理的・行動的適応を進化させてきました。潮間帯のような「極限環境」は、生物に強い選択圧をかけ、その結果として、陸生化や水中回帰といった劇的な進化のイベントが起こりやすい「進化のるつぼ」のような場所であると推測できます。環境変動が大きいほど、生物は多様で複雑な適応戦略を開発する必要に迫られ、結果としてカラマツガイのようなユニークな進化経路を辿る種が生まれやすくなるのです。
カラマツガイの事例は、潮間帯が単なる生息地ではなく、生物進化の重要な舞台であり、極限環境が生物の形態や生理に与える影響の大きさを象徴しています。

6. 身近な自然に潜む、生命の奥深さ
私たちの身近な磯にひっそりと暮らすカラマツガイは、一見すると地味で目立たない存在かもしれません。しかし、その小さな体には、「海の生き物なのに肺呼吸をする」という常識を覆す驚くべき秘密と、陸上進出から水中回帰という壮大な進化のドラマが秘められています。
カラマツガイの肺が、私たち人間の肺と基本的な構造や機能で共通点を持つことは、分類学的に遠縁な生物たちが、共通の物理法則(拡散)に基づいた効率的なシステムを独立して進化させてきた「収斂進化」の好例です。
カラマツガイの物語は、私たちが普段見過ごしがちな足元の自然にも、計り知れないほどの生命の奥深さと進化の不思議が隠されていることを示しています。
このブログをきっかけに、磯遊びの際にカラマツガイを探してみたり、身の回りの小さな生き物にも目を向けてみたりすることで、科学の世界への新たな扉が開かれるかもしれません。生命の多様性と、私たち自身の体との意外な繋がりを感じることで、日々の生活がより豊かになるでしょう。
小さな発見が、大きな知的好奇心のきっかけとなることを願っています。
最後にカラマツガイの観察のヒントをご紹介します。
カラマツガイの観察の仕方
観察方法
- 生息場所
カラマツガイは、潮間帯の岩場やゴロタ石に生息しています。干潮時に観察するのがおすすめです、干潮時間を調べてから海へ行くと安全に観察できます。
潮干狩りや釣りに最適な潮汐・潮見表カレンダー 潮MieYell(しおみエール)マリンレジャーを応援する潮汐・潮見表カレンダーサイトです。 - 見つけ方
カラマツガイは、殻の表面に突起が並んだ円錐形の貝です。
ガイドブックなどの写真はきれいな色になっていますが、実際には貝に海藻などがついていたりして茶色や濃緑になっていて岩と同化しています。
岩の隙間や海藻の陰などをよく探してみましょう。 - 観察ポイント
- カラマツガイの殻の色や模様を観察しましょう。
地域によって、さまざまな色や模様のカラマツガイが生息しているので違いを見つけましょう。 - カラマツガイの動きを観察しましょう。カラマツガイは、足を使ってゆっくりと移動します。
- カラマツガイの生態を観察しましょう。
カラマツガイは、どのように餌を食べているのか、どのように繁殖しているのかを観察しましょう。 - カラマツガイを観察する際には、これらの点に注意し、自然環境や生態系に配慮しながら観察するようにしましょう。
- カラマツガイの殻の色や模様を観察しましょう。
- 観察ツール
- 虫眼鏡
- ピンセット
- スケッチブック
- カメラ
注意点
- 生態系への影響
カラマツガイは、磯の生態系において重要な役割を果たしています。
観察の際は、岩をひっくり返したり、海藻をむやみに採ったりしないなど、生態系への影響に配慮しましょう。 - 安全
- 潮間帯は、岩の上にノリが生えていてとても滑りやすい場所ので転倒などに注意して観察しましょう。
- 潮の満ち引きにも注意しましょう。観察は干潮前後1時間以内が安全です。
- 日差しが強い場合は、帽子や日焼け止めクリームなどを着用しましょう。
- 熱中症対策として、水分補給をこまめに行いましょう。
- カラマツガイは、地域によって呼び方が異なる場合があるので、詳しい人に確認すると良いでしょう。
観察をもっと楽しむために、観察に行く前に生態を調べておくとより深く楽しむことができます。また観察会や詳しい人と一緒に行くと、より多くのことを発見できます。
ぜひ、広報誌や博物館主催の観察会に出かけて、楽しんでみてください!
参考文献
磯の生き物図鑑 トンボ出版
日本動物大百科 平凡社
カラマツガイ属 - Wikipedia