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浜の朝顔 ハマヒルガオ

ハマヒルガオ

日差しが一日づつ伸びていく5月ごろになると、海岸にもいろいろ花が咲き始めます。

海岸は地面が砂なので風に飛ばされやすく不安定だったり、海水がかかってきたり、強い日差しを受けて水分が蒸発してしまったりするなど、厳しい環境です。

そんな海岸に生きる植物は内陸に住む植物よりも肉厚で丈夫な体を持っています。

ハマヒルガオ
ハマヒルガオの花

ハマヒルガオ

植物界
被子植物門
双子葉植物綱
ナス目ヒルガオ科
ヒルガオ属

ハマヒルガオの魅力

ハマヒルガオは、その可憐な花と生命力あふれる姿から、多くの人々に愛されています。

  • 美しい花
    淡いピンク色の漏斗形の花は、アサガオにも似ていて初夏に砂浜を彩ります。
  • 生命力
    砂浜という厳しい環境で、地下茎を伸ばして広がり、群生する姿は生命力の強さを感じさせます。
  • 日本の原風景
    日本の海岸線では、古くから人々の生活と深く結びついてきた植物です。

ハマヒルガオは、日本の初夏の海岸を代表するかわいらしい花です。

ハマヒルガオの特徴

ハマヒルガオの花
朝顔より小さな4~5センチ
花の色は薄いピンク色

ハマヒルガオの葉
葉は3センチくらいで丸く、表面はクチクラに覆われてつやがあります。
クチクラとは、葉や茎の表皮の外側を覆う薄い膜です。
主に、セルロースやヘミセルロースなどの多糖類、脂質などで構成されています。
クチクラに覆われていれば水分の蒸発を防ぎ、塩分から葉を守ることができます
ハマヒルガオはつるで伸びます。
そのつるが長く伸びて砂の上を這ったり、砂の中にもぐったりして大群落をつくります。

ハマヒルガオの持つ丸い葉は珍しい形です。
陸上の植物に丸い葉はあまり見られません。

葉が丸いとお互いが重なり合う部分が多くなり、日光が効率的に当たりません、けれど水の中の植物の葉には丸いものがよく見られます。なぜでしょうか?

水生植物は水に浮かんでいるため、水に沈んでしまう可能性があります。
葉が沈んでしまっては植物は光合成が出来ずに死んでしまいます。
そのため水中で葉が浮かぶように、葉の表面積を少ない丸い形が好まれます。

葉の表面積が小さいほど水の抵抗を受けにくくまた水の流れの影響を受けにくくなり、葉が倒れにくくなる効果もあります。

小さい丸い葉っぱにも生存戦略がしっかりと隠れています。

ハマヒルガオに関する注意点

  • 保護
    ハマヒルガオは、外来種のコマツヨイグサの増加や海岸開発によって生育地が減少しています。
    古くからの海岸の環境を守るためにも保護活動が求められています。
    コマツヨイグサ - Wikipedia
  • 誤食
    ハマヒルガオは、食用ではありません。誤って食べないように注意しましょう。

まとめ

ハマヒルガオは、日本の海岸線に生息する魅力的な植物です。その可憐な花と生命力あふれる姿は、多くの人々を魅了してきました。この情報が、皆さんのハマヒルガオへの理解を深めるきっかけになればとてもうれしいです。

参考文献

海岸の植物を観察しよう 千葉県立中央博物館 海の博物館
日本の野草 山と渓谷
ハマヒルガオ - Wikipedia

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