となりの生き物

岩のじゅうたん さいみ

さいみ

私たち生き物はみんな海から生まれました。
長い長い時間、海で過ごしてきたので、海にはたくさんの生き物が暮らしています。
そんな海の生き物の体つきや、生活を知ることは私たちに勇気を与えてくれます。


今回は「さいみ」という海藻についてご紹介いたします。
漢字で「細美」または「細美布」と書きます。広辞苑によると「細美」とは目の粗い布を指す言葉なので、手触りのゴワゴワした海藻のさいみにはピッタリな名前です。ゴワゴワした布と一緒にされてしまいましたが、名前は「さいみ」というかわいらしく、親しみやすい名前を付けてもらえたのは良かったです。

この「さいみ」海藻なのに海の中にいなくても大丈夫な体を持っています。ワカメや昆布などはいつも海水の中にいて柔らかい体を保っていますが、さいみの枝は短くて細い針金のような体をしています。

さいみは潮が引くと海水から顔を出し私たちが観察しやすい場所に姿を現します。枝の長さは3センチくらい、お互いが岩の上に絡まり合って生活しています。絡まった枝はとても硬く踏んずけてもびくともしません。枝は乾燥すると真っ黒になるので、まるで岩を覆う黒いじゅうたんのようです。

さいみの特徴と生態

紅藻綱
スギノリ目
オキツノリ科

体は丸い円柱状をして、二股に枝分かれをしながら小枝をだします。高さは3センチ程度で群生し岩の上にマット状にひろがります。海水にぬれると薄い褐色ですが、潮が引いて乾燥すると真っ黒に変化します。

海藻のさいみ

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