となりの生き物

海のカーテン ひじき

ひじき

乾燥したひじきをみたことはあっても、生きているひじきを見たことがある人は少ないのではないでしょうか。

ひじき

和食の定番「ひじきの煮物」はみなさんご存じかと思います。
ひじきは黒い小さな海藻として売られていますが、海で生きている状態は黒ではなくて薄い茶色をしています。3月がひじきの収穫期で、そのころになると岩から束になって長く伸びたひじきが岩場を覆いつくすほどになります。

ひじきの生態

黄藻植物門
ヒバマタ目
ホンダワラ科

生きているひじきは細いストローのような、中に空気の入った細長い形をして、触るとプリプリして弾力があります。
ひじきはまだ寒い2月ごろに海岸にある岩から2センチくらいの葉が芽生えます。長く伸びてくると10センチ位の細いストロー状の小枝が出てきます。一部の小枝は膨らんだ浮袋になっていて海に浸かっても浮くことができます。3月になるとストロー状の小枝がたくさんついた、1メートルの長さになる長い枝になります。いわば全体を覆いつくすようになると収穫期です。

ひじきの特徴

ヒジキにはこんな特徴があります

  • 形状:長さ1メートル以上になる大型の海藻で、棍棒状の葉をつけます。
  • 栄養価:カルシウム、食物繊維、ヨウ素などの栄養素が豊富です。
  • 加工品:乾燥品や塩蔵品として販売されています。

ヒジキは、日本では古くから食用とされてきました。乾燥品は、煮物や和え物、汁物などに使われます。塩蔵品は、そのまま食べたり、炒め物やおひたしなどに使ったりします。

ヒジキには特に3つの栄養が豊富です。

  • カルシウム:100gあたり1400mg(牛乳の10倍以上)
  • 食物繊維:100gあたり30g(白米の10倍以上)
  • ヨウ素:100gあたり1.6mg(厚生労働省の推奨量の1.2倍以上)

カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素ですし、食物繊維は、腸内環境を整える働きがあります。ヨウ素は、甲状腺ホルモンの合成に必要な栄養素です。

ヒジキは、低カロリーでヘルシーな食材です。健康を維持するために、積極的に摂取したい食材です。

ひじきの小枝

参考文献

ネイチャーウォッチングガイドブック 海藻

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