ネットの普及で、誰でも簡単に自分の作品を発表できるようになりました。
その反面、自分の作品を無断で使用されたり、まねされたりして悔しい思いをする方も多くなっています。
誰もがクリエーターになれる時代に必要なのは「知的財産」の知識です。
「自分の作った作品は一人でも多くの人に使ってもらったり、見てもらえるだけでいい・・・」
と思わないでください。
どんな作品であっても、あなたの作った作品はあなたの大切な宝物です。
大切に守りましょう。
ここでは、知的財産権を中心に、基本的な作品を守る法律について分かりやすく解説します。
あなたのためにきっと役に立つはずです、一緒に見ていきましょう。

誰もがクリエイターになれる時代の身の守り方
あなたが一生懸命作った作品、例えばゲームのコンテンツ、イラスト、また音楽、小説、デザインなど、頭で考えたものや、手で作られたものは、あなただけの宝ですよね?
この「宝」を守るための権利が、知的財産権です。
なぜ知的財産権が必要なの?
「自分で作ったものは自分のもの」なんて当たり前のこと過ぎて、意識することもないように感じます。
けれど、ネットの発達した現在では、「自分のものは自分のもの、他人のものも自分のもの」と勘違いしてしまう人も多いのです。
どうして自分のものを守るという当たり前のことを「権利」としてわざわざ主張しなければいけないのでしょうか?
それは次のようなことを守るために大切だからです。
- あなたの作品を守るため
- 自分の作品を勝手に使われたり、コピーされたりした場合、この権利があれば、あなたが作ったオリジナルの作品だと主張して賠償を要求することができます。
- あなたの作品が正当に評価され、利益を得ることにつながります。
- 創作意欲を高めるため
- あなたの作品が守られているとわかれば、安心して新しい作品作りに取り組めます。
- 将来の活動のために
- 知的財産権をしっかり管理することで、あなたのブランドを確立し、将来的なビジネス展開にも役立ちます。

実は私は昔、あるネット画像を勝手に拝借したことがあります。
拝借した後に作者の方に使ったことを連絡をしたら「使ってはいけない」と言われ、削除した苦い経験があります。
丁寧に教えていただいて今ではとても感謝しています。
「知的財産権」とは、私たちが知的創造活動によって生み出したものは、それを創作した人の「財産」と考えます。
そして、作品を作成した人に確実に利益が行くよう保護していくことで社会の活力を上げていこう、という考えから作られた権利で、「知的財産基本法」という法律によって守られています。
「知的財産基本法」には、特許権、商標権、また著作権などが含まれています。
ここでは、個人のクリエイターが特に知っておきたい「商標権」と「著作権」を徹底的に解説します。
最後に著作権を侵害されていると感じていたらどうしたら良いのかも載せました。
最後までぜひご覧ください。
商標権とは
自分のブランドイメージをつくるために、ロゴを持つ企業はたくさんあります。
このロゴは「商標」と呼ばれ、自分の商品やサービスを識別するための「目印」になります。
商品に「商標」がついていれば、消費者はその商品やサービスがどの企業のものなのか一目でわかります。
また、その企業のブランドイメージを作り上げる効果があるので、守るべき権利として認められています。

商標権がクリエイターにもたらすメリット
大きな企業でなくても、自らのロゴを持つクリエイターの方も大勢いらっしゃいます。
そのロゴの「商標権」を取得することには、どのようなメリットと注意するべきことがあるのでしょうか?
まずメリットは次のようなものが挙げられます。
- 作品の独占使用権
商標権を取得することで、自分の作品の名前やロゴなどを独占的に使用できるようになります。これにより、他人が同じような名前やロゴで似たような作品を作って、あなたの作品と混同させたり、あなたの作品の価値を下げたりすることを防ぐことができます。 - ブランド力の向上
商標権を取得することで、あなたの作品を一つのブランドとして確立することができます。ブランド力が高まれば、作品の認知度も上がり、ファンも増えやすくなります。 - 収益化の基盤
商標権は、あなたの作品をビジネスに繋げるための基盤となります。
グッズ販売やライセンス契約など、様々な形で収益化を図ることができます。 - 法的保護
万が一、あなたの作品が不正に利用された場合、商標権に基づいて法的措置を取ることができます。
クリエイターが商標権を取得する際に注意すべき点
また、逆に注意するべきことは・・・
- 登録できるもの
商標として登録できるのは、商品やサービスを識別する機能を持つ文字、図形、ロゴなどです。
例えば、作品名、キャラクター名、キャッチフレーズなどです。 - 類似商標
既に登録されている商標と類似している商標は、登録が認められない場合があります。 - 継続的な使用
商標権が取れれば10年ごとに更新し、無期限に維持できるという特徴があります。 - 高額な費用と複雑な手続き
商標登録には、出願費用や審査費用、また弁護士費用など一般的には、数十万から数百万の費用がかかります。簡単な手続きで登録することもできますが、種類によっては、手続きが複雑になり時間がかかることもあります。
具体的に商標権が役立つケース
商標権を取ることは、時間とお金がかかることですが、取得すれば作品をさらに利益につなげることができやすくなります。
- キャラクター作品
キャラクターの名前やデザインを商標登録することで、キャラクターグッズの販売やアニメ化などのビジネス展開がしやすくなります。 - 音楽作品
アルバムタイトルやアーティスト名を商標登録することで、海賊版の防止や、ライブグッズの販売などを行うことができます。 - イラスト作品
オリジナルキャラクターやイラストのデザインを商標登録することで、グッズ販売やコラボレーションを安全に行うことができます。

著作権とは
著作権とは、簡単に言うと、自分の考えやアイデアを形にした作品を、勝手に使わせないための権利のことです。小説を書いたり、絵を描いたり、音楽を作ったりした時、その作品はあなただけのオリジナルです。
このオリジナルの作品を、他の人が勝手にコピーしたり、インターネットなどで使ったりすることを防ぐために、法律で守られているのが著作権です
著作権は、著作者が著作物を創作したときに自動的に発生します。
したがって、権利を得るために日本では特別な手続は必要ありません。
ただし、国によっては登録しておいた方が法定でで有利になるといったようなこともあります。
もしも、他人が自分の著作物を「利用したい」といってきたときは、権利が制限されているいくつかの場合を除き、条件をつけて利用を許可したり、利用を拒否したりできます。
はじめて学ぶ著作権 (bunka.go.jp)
なぜ著作権が必要なのですか?
そもそもなぜ「著作権」が世界中で認められているのでしょうか?
実は、著作権があるからこそ、みんなが安心して自由に作品を作ることができるのです。
- 自分の作品が守られる
自分が一生懸命作った作品が、誰かに勝手に使われたり、改変されたりしたら、とても悲しいです。著作権があるから、自分の作品が守られ、安心して創作活動に打ち込めます。 - 新しい作品が生まれる
作家さんやアーティストさんたちは、自分の作品が認められ、その対価を得ることで、また新しい作品を作ろうという意欲が湧きます。 - 文化が豊かになる
たくさんの人が自由に作品を作り、それらが世の中に広まることで、私たちの生活はもっと豊かになります。

著作権がなければどうなる?
もし、著作権がなければ、どんなことが起こるでしょうか?
- 誰もが自由に使える状態
誰もが自由に使える状態になると、新しい作品が生まれにくくなってしまいます。
なぜなら、自分の作品がすぐに模倣されてしまい、価値がなくなってしまうからです。 - 文化の多様性が失われる
同じような作品ばかりが世の中にあふれ、文化の多様性が失われてしまいます。 - 作者の権利が侵害される
作者の許可なく作品が使われたり、改変されたりすることで、作者の権利が侵害されてしまいます。
このように著作権は、単に作者の権利を守るだけでなく、文化の発展や多様な作品の創造に貢献しているのです。
クリエイターにとっての著作権のメリット
クリエイターにとって、著作権は自分の作品を守るための重要な権利です。
そのメリットを上げてみましょう。
- 作品の保護
自分の作品が他人に無断で使用されるのを防ぎ、自分の権利を守ることができます。 - 経済的利益
作品を販売したり、ライセンスを付与したりすることで、経済的な利益を得ることができます。 - 作品の評価向上
著作権をしっかりと管理することで、作品の価値を高め、評価を高めることができます。 - 創作意欲の向上
自分の作品が正当に評価され、保護されることで、創作意欲が向上します。
クリエイターが注意すべきこと
また、著作権にまつわる注意するべきこともあるので見ていきましょう。
- 権利の行使
著作権はその権利をまったく認めないものから、一部分認めるのように、その権利を柔軟に設定することができます。
例えば、著作権の一部を緩めて、グッズ販売などで他の人に使ってもらって、作品の価値を上げることができます。 - 権利の侵害
他の人の著作物を無断で使用すると、著作権侵害となります。 - 契約
作品を依頼されたり販売する場合、どこまで作品を使ってもらうのか、どこまで著作権を緩めるのか決めるときには、口約束ではなく必ず契約書を交わしましょう。
契約書には、利用の範囲、期間、対価、著作権の帰属など、重要な事項を明確に記載します。
契約内容をしっかりと確認し、自分の権利を守ることが大切です。 - 著作権の期間
著作権の保護期間は、著作者の死後70年と定められています。この期間中は、原則として、著作者以外の者が、その著作物を勝手にコピーしたり、改変したり、販売したりすることはできません。
しかし、著作物は社会全体の共有財産という側面もあります。
そのため、いつまでも著作権が保護されるわけではなく、作者の死後70年が過ぎると、著作者が作品に込めた想いを理解し、その意図を尊重した利用をすれば、誰でも自由に使えるようになります。 - 二次創作
二次創作は、元の作品を基に新しい作品を作る行為ですが、著作権法に触れる可能性があります。
二次創作は、既存の著作物を利用するため、必ずしも自由にできるわけではありません。著作権法では、著作物の利用には原則として著作者の許可が必要とされています。 - インターネット上での利用
インターネット上での作品の公開は、著作権の侵害に繋がりやすい行為です。
他のウェブサイトから画像や動画を無断で引用したり、音楽をバックグラウンドで使用したりすることは、著作権侵害にあたる可能性があるので注意しましょう。
また、SNSなどに作品を投稿する際には、意図せず著作権を侵害しないよう注意が必要です。
もし自分の作品が無断で使用されていたら
もし、自分の作品が無断で使用されていたと気が付いた時にはどうしたらよいのでしょうか?

気がついても黙っていると?
もし、自分の作品が無断で使用されていることを知って、何もしないでいるとどのようなことが起こるのでしょうか?
著作権の侵害を放置したままでいると、自分の作品が、無断で商品化されたり、他の作品に利用されたり、他人の名前で発表されたり、内容が歪曲されて自分の名誉が傷つく可能性があります。
そしてそれが、ずっと続いてしまう可能性があり、さらにもっと多くの人に同じような事例が広まってしまって、損害が拡大して名誉毀損や不正競争といった、他の法的問題に発展する可能性もでてきてしまいます。
著作権侵害に気づいたら、どうすればいいの?
- 証拠の収集
侵害行為の証拠をしっかりと集めましょう。
スクリーンショット、URL、日付など、具体的な情報を残しておくと、後の対応に役立ちます。 - 相手への連絡
侵害を行っている相手に、直接または弁護士を通して、侵害行為の停止と損害賠償を請求する内容証明を送付しましょう。 - 専門家への相談
弁護士などの専門家に相談することで、適切な対応方法を知ることができます。
ただし、注意すべき点として・・
- 冷静な対応
感情的な対応は避け、冷静に状況を判断しましょう。 - 法的知識
著作権法は複雑なため、専門家のアドバイスを受けることが重要です。 - 費用
法的な手続きには、費用がかかる場合があります。
自分の作品が無断で使用されていたら、自分ではどうすればよいのか分からない方がほとんどだと思います。
けれど、著作権侵害に気づいたら、放置せずに、記録に取ったり連絡を取るなどの適切な対応を取るようにしましょう。自分の手に負えなさそうなときには、専門家のアドバイスを得ながら、自分の権利を守ることが大切です。
まとめ
自分の頭で考えた作品を他の人に無断で使用されたり、コピーされて利益を失わないように、作者の利益を保護する「知的財産権」があります。「知的財産権」の中でも特に個人のクリエーターが知っておきたい「商標権」と「著作権」について解説しました。
商標権は、お店のロゴのことで、そのブランドを一目で表す顔として働くため、他の人が勝手に使うことができないように「商標権」を取得してロゴを守ることができます。
商標権の取得には費用や時間がかかり、手続きも複雑なので注意が必要です。
著作権は、作品を公表すれば申請がなくてもすべての作品に適応される権利です。
自分の作品を無断でコピーされたり、使用されたりした場合訴えることができます。
また、一部権利を緩めることで他の人も作品を使うことができるようになります。
クリエーターにとって、商標権や著作権は、自分の作品を守り、作品をビジネスに繋げるための強力なツールです。商標権を取得することで、安心して創作活動に打ち込むことができ、著作権があることによって作品の価値を最大限に引き出すことができます
そして、私たちが安心して創作活動を行うことは、多様な文化を守り楽しむためにとても大切なものです。
「知的財産権」の知識を活かして、クリエイターとしての活動をより一層充実させていきましょう。
これらの記事の内容は一般的な情報の提供で、個別の法的なアドバイスではありません。
もしも、具体的な問題をお持ちの方は、必ず専門家(弁護士、弁理士など)に相談してください。
参考文献
経済学入門 ティモシー・テイラー
知的財産権について | 経済産業省 特許庁 (jpo.go.jp)
著作権って何? | 著作権Q&A | 公益社団法人著作権情報センター CRIC