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なぜ経済学を学ぶのか? - 人々の行動から未来の社会まで見通す力を身につける

なぜ経済学を学ぶのか

あなたは、今後の生活についてどのようにイメージしていますか? 
仕事に対する不安がある・・・
自分はこの先どれだけお金が必要になるのか、分からないので不安
自分の健康が気になる・・・
など、予測できない未来に対して、私たちは様々な心配を抱えている人も多いのではないでしょうか?

それはまるで、霧の中にいるような、先が見えない感じかもしれません。

しかし、ちょっと待ってください。
その不安の霧を晴らすための羅針盤が、実は私たちの身近にあるのです。

それが「経済学」という学問です。

「経済学」というと、難しそうなイメージがあるかもしれません。
けれど「経済学」は、社会のしくみを理解するための、とても実用的な学問なのです。

このブログでは、経済学がどのように私たちの将来への不安を和らげることができるのかを、3つのポイントに絞って解説していきます。

  • 金の流れ
  • 人の行動
  • 経済の動き

    これら3点を知れば、漠然とした不安は少しずつ具体的な理解へと変わり、未来への道筋が見えてくるはずです。

私たちを悩ませる将来への不安:何が不安の根源にあるのか

「将来への漠然とした不安」というキーワードで検索すると、多くの方が様々なことに不安を感じていることがわかります。

人々は、具体的にどのような不安があるのでしょうか。

まず、多くの人が抱えるのがキャリアや仕事の安定に関する不安です。
自分の会社や業界の将来性、もしもの時の転職の可能性など、長期的な職業生活に対する心配は尽きません。新型コロナウイルスの流行のような予期せぬ出来事は、この不安をさらに増幅させました。

次に、経済的な安定への懸念も大きいでしょう。
老後の生活資金、日々の生活費の高騰、病気や事故による収入の減少など、お金に関する心配は多岐にわたります。物価の変動によって、今持っているお金の価値が変わってしまう可能性も考えると、不安はさらに深まります。

また、健康に関する不安も無視できません。
特に高齢になった時の健康状態や、そのためにかかる費用は、多くの方が心配していることです。

さらに、現代社会は予測不可能な出来事に満ちています。
技術革新のスピードは速く、ビジネスのルールも常に変化しています。
このような変化の激しい時代においては、「何が起こるかわからない」という漠然とした不安を感じやすいと言えるでしょう。

そして、私たちは常に人生における重要な決断を迫られます。
進路、就職、結婚、子育て…これらの決断が将来に大きな影響を与える可能性があるからこそ、迷いや不安を感じてしまうのです。

しかし、これらの不安は決してあなた一人だけのものではありません。
多くの人が同じように将来への漠然とした不安を抱えています。

大切なのは、この不安の原因を具体的に理解し、少しでもコントロールできるような知識や考え方を身につけることです。

1. 経済学は未来の羅針盤:お金の流れを知ることから始まる安心

どのようにしたら、これらの不安を解消することができるようになるのでしょうか?
それには経済学を学ぶことが一つの解決策になるでしょう。

経済学と聞くと、ニュースに出てくる難しい専門用語ばかりが思い浮かぶかもしれません。
しかし、経済学は私たちのお金がどこから来て、どこへ行くのか、そして社会全体でどのように循環しているのかを理解するための学問です。

このお金の流れの仕組みを知ることは、将来への不安を和らげる第一歩となります。
でも、どうしてお金の流れを知ることが、不安を和らげるのかわからない、と思われる方も多いかもしれません。

実は私たちの不安と「お金」は、とても強く結びついています。
けれど、私たちは学校でお金のことについて学びませんでした。
もしも、お金について誤解していることがあったら、正しい知識を身につけることは、きっと役に立ちます。

例えば、身近なお金の流れについて考えてみます。
私たちの家計と企業との間には「お金」が、商品の代金、賃金という形で流れています。
また、私たちや企業は、政府に税金を納め、政府はその税金を使って公共サービスを提供しています。

家計、企業、政府の間で、商品やサービスと引き換えに「お金」が循環しているのです。

金融機関である銀行も、お金の流れにおいて重要な役割を果たしています。
お金に余裕のある人(個人や企業など)から預金としてお金を集め、それを必要としている人(企業や個人など)に貸し付けることで、お金の流れをスムーズにしています。

私たちが住宅ローンを組んだり、企業が事業資金を借り入れたりするのも、この金融機関の仲介があるからです。

金融機関の仲介になくてはならないのが「金利」ですが、経済学では金利の仕組みや貯蓄や投資の重要性も教えてくれます。

私たちが持つ不安の多くは、経済的な基盤の弱さに起因しています。お金の流れを理解し、計画的に貯蓄や投資を行うことで、将来の経済的なリスクに備えることができるようになります。
そして、株式投資のような少し専門的な分野も、基本的な仕組みを知ることで、漠然とした恐れが軽減されるでしょう。

そして、経済学と言えば「需要と供給」ではないでしょうか?
需要と供給のバランスも、お金の流れを理解する上で欠かせない概念です。

ある商品に対する需要(買いたいという気持ち)が供給(売りたいという気持ち)を上回ると、その商品の価格は上昇します。
逆に、供給が需要を上回ると価格は下落します。

この原理を理解することで、なぜ商品の値段が上がったり下がったりするのかがわかり、日々の買い物においてもより賢い選択ができるようになります。

たくさん並べてきましたが、このように経済学を学ぶことで、社会全体のお金の流れと、私たち個人のお金の流れを繋げて理解することができます。

これは、まるで地図を手に入れたかのように、将来に対する見通しを立てる上で大きな助けとなり、漠然とした不安を和らげてくれるでしょう。
実際に、金融知識が高い人ほど、経済的な不安を感じにくいという調査結果もあります。
「金融リテラシー」って何? 最低限身に付けておきたいお金の知識と判断力 | 政府広報オンライン

不安のカテゴリー具体的な懸念関連する経済学の概念
キャリアと雇用の安定失業、業界の衰退、新しい仕事を見つけること労働市場、景気循環、構造変化
経済的な安定退職後の貯蓄、日々の生活費、緊急時の備え貯蓄、投資、インフレ、金利、予算
加齢と健康医療費、長期介護ヘルスケア経済学、社会保障制度
予期せぬ出来事景気後退、世界的な危機マクロ経済学、リスク管理
個人的な決断「正しい」 金融判断への不安行動経済学、金融リテラシー

2. 心の動きを読み解く:行動経済学が示す意外な選択

経済学は、お金の流れだけでなく、「なぜ人々はそのような経済的な行動を取るのか」という人の心理にも焦点を当てています。

特に近年注目されているのが「行動経済学」という分野です。
従来の経済学は、人は常に合理的な判断をすると仮定していましたが、行動経済学は、私たちの判断には感情や心理的な要因が大きく影響することを示しています。

例えば、「損失回避性」という心理があります。
これは、人は利益を得る喜びよりも、損失を被る痛みをより強く感じる傾向のことです。
この心理が働くために、私たちは得られるかもしれない利益よりも、損をする可能性を避けるような選択をしがちです。投資の世界では、利益確定は、素早くできるけど、損失が出ている株はなかなか売れない、という行動が有名です。

また、「アンカリング効果」というものもあります。
これは、最初に提示された情報(アンカー)に強く影響を受けて、その後の判断が歪んでしまう現象です。

例えば、元値が高い商品に大幅な割引が表示されていると、実際にはそれほどお得ではないにもかかわらず、「安い!」と感じてしまうことがあります。

さらに、「バンドワゴン効果」という心理も私たちの行動を左右します。
これは、多くの人が支持しているものや流行しているものに、自分も同調したくなる心理です。
投資の世界では、人気のある株につられて買ってしまう、という行動が見られます。

「サンクコスト効果」も、非合理的な経済行動につながる心理の一つです。
すでに投資したお金や時間を無駄にしたくないという気持ちが働き、赤字だとわかっている事業からなかなか撤退できない、という例が挙げられます。

このように「行動経済学」が教えてくれる私たちの行動は、自分自身のことを考てみると思い当たることばかりです。

行動経済学の知識を持つことは、私たち自身の判断の偏りに気づき、より合理的に判断を下せるようになる可能性があります。
また、企業がどのような心理を利用してマーケティングを行っているのかを理解することもできて、無駄な消費を減らすことにも繋がるかもしれません。
市場の動きも、人々の心理的な要因によって大きく左右されることがあるため、行動経済学の視点を持つことは、経済全体の流れをより深く理解する助けとなります。

3. 世界の動きを予測する:経済現象を知れば未来は怖くない

経済学は、私たち個人の生活だけでなく、社会全体の様々な経済現象についても分析します。
「経済現象 例」で検索すると、インフレ、デフレ、景気変動など、様々なキーワードが出てきます。

これらの現象を理解することは、将来の経済状況を予測し、それに対応するための準備をする上で非常に重要です。

インフレ(インフレーション)とは、物価が継続的に上昇し、お金の価値が下がる現象です。
需要が供給を上回ったり、原材料の価格が上昇したりすることが原因で起こります 。
インフレが進むと、同じお金で買えるものが少なくなるため、私たちの生活費は上がります。

一方、デフレ(デフレーション)とは、物価が継続的に下落し、お金の価値が上がる現象です。
供給が需要を上回ることが主な原因です。
デフレになると、物の値段が安くなるため、一時的には買い物がしやすくなりますが、企業の収益が悪化し、給料が上がりにくくなるなど、経済全体の停滞を招く恐れがあります。

経済は常に一定の状態を保っているわけではなく、景気循環と呼ばれる波のような変動を繰り返しています。景気が良い時は、企業の活動が活発になり、雇用が増え、私たちの収入も増える傾向があります。
しかし、その後に景気が後退し、不景気になると、企業の業績が悪化し、失業が増える可能性もあります。

また、スタグフレーションという、景気が停滞しているにもかかわらず物価が上昇するという、より深刻な経済状況も存在します。

さらに、現代社会においては、グローバル経済の影響も無視できません。
世界各国の経済は相互に深く結びついており、海外の経済状況や政治情勢が、日本の経済や私たちの生活に影響を与えることも少なくありません。

これらの経済現象を理解することで、私たちは将来起こりうる経済の変化をある程度予測し、それに対する準備をすることができます。

例えば、インフレが予想されるのであれば、早めに必要なものを購入したり、インフレに強い資産を保有したりするなどの対策を講じることができます。景気後退が懸念されるのであれば、支出を控えたり、安定した収入源を確保したりすることを考えるかもしれません。

経済現象定義日常生活への影響理解することで得られるメリット
インフレ物価が継続的に上昇し、お金の価値が下がる現象生活費の上昇、貯蓄の価値の低下物価上昇を予測し、支出や貯蓄を調整、投資判断に役立つ
デフレ物価が継続的に下落し、お金の価値が上がる現象短期的には買い物がしやすくなるが、企業の収益悪化や賃金低下の可能性経済停滞のリスクを理解し、賢い購買決定に役立つ
景気循環経済活動の拡大(好景気)と縮小(不景気)が繰り返される現象雇用状況の変化、投資価値の変動、企業の業績変動経済の変化を長期的な視点で捉え、投資戦略やキャリアプランに役立つ
スタグフレーション景気停滞と物価上昇が同時に起こる現象購買力の低下、雇用不安複雑な経済状況を理解し、適切な政策対応を考える上で役立つ
グローバル経済世界の国々の経済が貿易や金融を通じて相互に結びついている状態国際的な出来事による物価変動、雇用機会の変化、投資機会の拡大世界経済の動向を把握し、国内経済への影響を予測、グローバルな視点をつけることに役立つ

経済学を学ぶことの安心感:不確実な未来から確かな理解へ

お金の流れ、人の行動、そして経済の動き。これら3つの側面から経済学を学ぶことは、私たちが抱える将来への漠然とした不安を、具体的な理解へと変える力を持っています。

キャリアの安定、経済的な自立、老後の生活、予測不可能な出来事への備え。
これらは全て、経済という大きな枠組みの中で動いています。
経済学を学ぶことは、この枠組みを理解するための地図を手に入れるようなものです。
地図があれば、私たちは現在地を知り、目的地への道筋を考えることができます。

知識は力です。
経済の仕組みを知ることで、私たちは情報に惑わされず、本質を見抜くことができるようになります。自分のおさいふを、客観的に把握し、将来に向けてどのような準備をすれば良いのか、主体的に考えることができるようになります。

不確実な未来に対して不安を感じるのは自然なことです。
しかし、経済学を学ぶことで、その不確実性を少しでも理解し、コントロールするための知識と視点を得ることができます。

知識は、不安を和らげ、私たちに安心感を与えてくれるのです。

まとめ:経済学を学び、未来への安心を手に入れよう

経済学は、決して一部の専門家だけに必要な学問ではありません。
将来への不安を感じているすべての人にとって、経済学は心強い味方となります。お金の流れを知り、人の行動原理を理解し、経済の大きな動きを把握することで、私たちはより自信をもって未来に向かって歩むことができるでしょう。

難しく考える必要はありません。日々のニュースに少し耳を傾けたり、身近な経済現象に関心を持ったりすることから始めてみましょう。経済学の入り口は、意外と身近なところに開かれています。

一歩踏み出すことで、あなたは将来への不安から解放され、より安心した生活を送ることができるはずです。

まとめ

なぜ経済学を学ぶのか見てきました。
私たちの生活は経済活動があってこそ成り立っています。
経済活動は、私たちの生活になくてはならないものなのに、思うようにいかないことが多く、不安を感じやすい活動です。

経済学は、日々の生活における小さな不安から、将来への漠然とした心配まで、様々なモヤモヤを解消する糸口を与えてくれます。
もちろん、経済学を学んだからといって、すぐに全ての問題が解決するわけではありません。

しかし、社会の仕組みや人々の行動原理を理解することで、感情的に揺さぶられることなく、冷静に状況を分析し、自分にとって最善の選択肢を見つけ出すことができるようになるはずです。

今日から少しだけ、経済学の視点を取り入れてみませんか?
きっと、今まで見えなかった景色が開けてくるでしょう。

参考文献

ティモシー・テイラー 経済学入門

PR:株式会社レオナビューティー

RP:株式会社イワミズ

PR:ネクステージ株式会社

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