
物価が上がってこの先が不安だにゃー
そんな不安を解消するためには、経済学がおすすめです。イギリスの経済学者ジョン・ロビンソンはこんな風に言っています。「私たちは騙されないために経済学を学ぶのだ」
経済学ってなにを学ぶにゃー

経済学の3つの問い

経済学はいつも次の3つの問いに答えようとしています。
- 社会は何を生み出すべきか
- どうやってそれを生み出すのか
- 生み出されたものを誰が消費するのか
私たちの活動は、いつでもこの問いかけから始まります。これが誰に対して言われているかによって社会の構造が異なります。
そのレベルが違うと社会のしくみが変わる

どゆこと?
例えば、横に伸びる一本の線があるとします。

左端には、国がすべてを決める計画経済を取っている社会があります。国が何をどのくらい生産するか、それを誰が消費するのかすべて決める社会です。
もう右端には、完全に自由な経済があります。誰が何をつくって、だれが消費するかは各自が判断する社会です。
例えば、中国やロシアは有名な「5ヵ年計画」などのように、「何を」「どれだけ作る」「誰が使うのか」ということは、政府がコントロールする国です。
そして反対に、政府が市場経済のごく一部、基礎的な部分にしか口をださず、政府の役割が盗みの取り締まり、契約の効力を保証すること、国防などの最低限のインフラを整備するだけの社会があります。
実際にどちらかの端に完全に偏っている社会はほとんどなくて、たいていその間のどこかに位置付けることができます。
ここで一つ疑問がわきます。
2つの間のどこの部分にある社会が私たちが一番安心して暮らせる社会なのでしょうか? それが分かればいいのですが、専門家の間でも昔から議論が分かれていて、最近では「市場経済は確かに良いようだけど、いつも必ずうまくいくとは限らない。政府の介入が役に立つときもある」と考えられています。
つまり、「市場か政府か」といった両極端に考えるのではなく、その場その場に合わせた柔軟に考えると良い方向へ行くことが多いということです。
まとめ
経済学の考え方の基本は、社会はなにをどのようにを生み出すのか、それを誰が使うのか?ということを考える学問です。
上から強制するのか? 自由に任せるのか? は昔から議論されてきた問題ですが、今は「その場その場で良い方を取る」社会が良いと考えられています。
参考文献
経済学入門 ミクロ編 ティモシー・テイラー